内需拡大のカギは構造改革

内需拡大のカギは構造改革

「馬力は大きいが、オーバーヒートしやすい。スーパーチャージャー付きエンジンのようなもの」。ある米大手投資銀行のエコノミストは、中国経済の現状をそう例える。不用意にアクセルを踏めば、資産バブルや設備過剰などの弊害が噴出する。最悪の場合、深刻なインフレを引き起こすリスクもある。

 

経済のハンドルを握る中国政府には、必要十分な馬力を確保しつつオーバーヒートも防ぐという、芸術的なアクセルワークが求められる。だが、経済の不安定さを解消するには、結局はエンジンの構造を大きく変えなければならない。

 

世界金融危機が発生するまで、中国の経済成長は都市開発や生産設備への過剰な先行投資を内需と輸出の拡大で辛うじて埋め合わせる「投資主導」型だった。だが、外需にはもはや期待できない。「内需主導」型への転換が待ったなしだ。

 

にもかかわらず、中国政府は4兆元の景気刺激策を通じてさらなる過剰投資を積み上げてしまった。このことは、成長モデルの転換に特効薬がない現実を白日の下にさらした。「中国は今後、経済政策の焦点を成長率の数字から構造改革の中身に移す」

 

大和のシニアエコノミストを3月まで務めた肖敏捷氏はそう見る。内需主導型成長への転換には、国民の可処分所得を高めて、将来への不安を取り除く新たな制度作りが欠かせないのだ。

外国為替市場のまるわかりガイド。FX投資家は米ドルに注目せよ。米景気への過度な警戒感が後退した上、バーナンキFRB議長の講演でQE3は示唆しないとの見方もあり、ドル/円は77円台を一時回復したものの、結局、76円台へと押し戻された。週明け朝方は19日にドル/円が史上最安値を更新したことを受けて、複数メディアが政府・日銀の介入の可能性を報じるなど本邦当局の介入警戒感が強かった中、買い戻しが先行。その後は米追加金融緩和観測が重石となった一方、引き続き下値では一定の介入警戒感があった中、ドル/円は76円台後半で方向感の乏しい展開が継続した。